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皆さんこんにちは!
栄達鋼業、更新担当の中西です。
3Dモデルでは、鉄骨同士や配管・設備・外壁との干渉をバーチャル空間で事前確認でき、現場での手戻りを大幅に削減できます
またリビングモデル上で溶接・輸送・建て方順序をシミュレートできるため、ミスを未然防止する効果も大きいです
専用3D CAD(例:REAL4、KAP、Tekla Structures)は、部材の切断図・穴加工図・NCデータ・加工帳・工程計画をワークフロー一元管理できます
2D図面の手作業に比べ、作図速度が向上し、ヒューマンエラーも減少します。
3D画面で部材構成を立体視できるため、工場・現場関係者、および施主への説明がスムーズかつ説得力あるものになります
電子黒板やタブレットで「立体見せ」可能な体制は、顧客との打ち合わせや品質チェックにも有効です
3Dモデルを基に、部材の拾い出し・BOM作成・帳票発行・納期計画まで自動連係。従来の手配ミスや進捗遅れを防止し、工程可視化にも寄与します
非破壊検査(NTT/UT)計画や施工後の溶接品質検証も3D空間で事前設計可能。寸法公差・溶接部位置などをより厳密に管理できます 。
CADツールの導入・選定
– Tekla Structures、REAL4、KAPなど3D/BIM対応ツールを導入。
社内運用プロセスの整備
– 3Dモデルを中心に、加工図・NC・工程帳票への展開体制を構築。
関係者への教育・共有
– モデル閲覧用端末の整備とともに、現場・施主向け研修を実施。
PDCAによる定着
– 現場での問題点を3D上でフィードバックし、モデル精度を継続向上。
BIMのさらなる活用:構造・設備・建築各分野との連携深化で、統合的なプロジェクト管理が可能に
脱炭素・SDGs対応:3D設計で材量最適化、資源削減・廃材最小化も実現
デジタル連携進展:3DモデルとCNC機械の直結や、電子黒板を使ったプレゼンが常態化へ
3D図面導入は、単なる「見やすさ向上」に留まらず、設計の検証力向上・業務効率の抜本改善・品質保証・調達精度の強化といった幅広い効果をもたらします。現場でのミス・手戻りの削減と、顧客との信頼強化にもつながるため、今後の鉄骨加工業のスタンダードとなる流れです。
皆さんこんにちは!
栄達鋼業、更新担当の中西です。
~専門用語~
鉄骨加工業は、鋼材を切断・穴あけ・溶接などで形づくり、現場で組立てる一連の流れを担う職能です。正確な施工と安全を実現するために、「専門用語」を理解し、図面や仕様書に即した作業が求められます。ここでは、鉄骨加工・組立の現場で使われる重要用語をカテゴリ別に深掘り解説します。
用語 | 意味 |
---|---|
GL | グラウンドレベル。基準となる設計面の高さ。 |
L=5000 | 部材長さ(mm)を示す指示。例:5 mの鋼材。 |
Φ18 | 穴径18 mmのドリル加工を示す。 |
T=10 | 板厚10 mmを示す指示。 |
HTB/HTC | 高張力ボルトの種類。HTBは高張力ボルト、HTCは高張力キャップボルトの略。 |
用語 | 内容 |
---|---|
切断長 | 切断後の鋼材長さ。加工前に精度確認が必須。 |
マーク(刻印) | 鋼材に打つ識別番号。組立現場での部材一致確認に使用。 |
ドリル加工 | 穴をあける工法。ボルト径・位置・公差規定が重要。 |
溶接記号(JIS Z 3021など) | 図面上の記号で、溶接の種類や部位を指示。 |
ビード | 溶接後の盛り上がり部。墨筋に沿う適切な幅・高さが求められる。 |
用語 | 内容 |
---|---|
アンカーボルト | 基礎に打ち込み、柱を固定するボルト。長さ・埋め込み深さの管理が重要。 |
グレーチング | 通路床などに使われる格子状鋼材。荷重条件に応じて材料を選定。 |
仮ボルト | 仮組み用のボルト。本締めは検査後に行う。 |
正ボルト / 裏ボルト | 接合方向により区別。正面・裏面どちらから締めるか指定あり。 |
カラー入れ | 部材間隙をスペーサーで保持し、ズレや変形を防止する措置。 |
用語 | 内容 |
---|---|
NTT/UT | 表面・内部の非破壊検査。NTT=浸透探傷試験、UT=超音波試験を指す。 |
バリ | 切断エッジにできる突起。バリ取り(処理)により品質保持。 |
寸法公差 | 長さ・位置・角度などの許容範囲。組立精度に大きく影響。 |
R検査 | 部材のR曲げや穴位置など、R関連の検査項目。 |
表面処理(ケレン・塗装) | 錆止め・塗装等の下処理を含む一連作業。施工・乾燥条件の徹底が求められる。 |
図面の読解力が品質に直結
切断長・穴位置・ボルト仕様など、複数図面を照合して確認。
マーキングは真っ直ぐ・鮮明に
識別情報の誤解を防ぐため、墨線や刻印は丁寧に。
加工時のバリ処理と寸法確認
溶接・組立に支障が出ないよう、手間を惜しまず品質を担保。
非破壊検査は計画と記録が命
検査計画と合格証の管理で、現場での再チェックや証跡を明確に。
鉄骨加工業における専門用語は、品質・安全・効率を支える共通言語です。適切な理解と運用が、ミスのない現場と信頼に繋がります。特に図面読解・加工精度・検査手順を知り尽くすことが、一流の職人への第一歩です。
皆さんこんにちは!
栄達鋼業、更新担当の中西です。
~職人技とテクノロジーが融合する時代へ~
今回は、鉄骨加工の“これから”についてお話しします。
AIやロボット、環境問題、高齢化、そして若手不足――。
社会が大きく変化する中で、鉄骨加工の現場も今、大きな転換期を迎えています。
その未来は、決して“昔ながら”の仕事ではありません。
むしろ、「最先端」と「伝統」が共存する、“進化する現場”なのです。
今では、CADで描いた設計データが、そのまま加工機に連動して動く時代です。
穴あけ位置
切断角度
溶接長さ
などが、すべてデジタルで自動制御され、人手によるミスやバラつきが減少しています。
重労働であり危険でもある溶接作業には、今やロボットアームが活躍しています。
また、加工済みの鋼材を搬送・位置決めするのもロボットの仕事。
一貫ラインでの無人化加工
**人とロボットが協働する“協働ロボット”**の普及
これにより、生産性向上と作業者の安全性が大幅に改善されています。
とはいえ、「すべて機械でOK」ではないのが鉄骨加工の世界。
最終の調整や微妙な手加減は、やはり熟練の職人の目と手が頼りです。
微細な溶接ビードの調整
精度0.5mm以内の誤差補正
音や火花でわかる異常の察知
こうした感覚値の世界は、まだAIでは完全に再現できません。
だからこそ、職人と機械の“共存・共創”がこれからのカギになります。
未来の鉄骨加工は、「人が減る業界」ではなく、「人が輝く業界」にしなければなりません。
若手育成と熟練者からの技術継承
女性や外国人の積極的登用
SNSや動画での技術発信、採用活動の見える化
オープンファクトリーや職業体験イベントの開催
こうした業界全体のブランディングとオープン化が、未来の担い手を育てる鍵になります。
地球環境を守るという視点からも、鉄骨加工業界は次のチャレンジを始めています。
再生可能エネルギーを使った加工設備
鉄骨のリユース(再利用)推進
LCA(ライフサイクルアセスメント)による環境負荷の見える化
「ZEB(ゼロ・エネルギービル)」対応の設計支援
“強くてやさしい建築素材”としての鉄骨を、より環境と調和させていく未来がすでに動き出しています。
鉄骨加工は、建物の“骨”をつくる仕事。
だからこそ、そこにあるのは「人の命と暮らしを支える責任」そのものです。
これからの鉄骨業界は、技術と人、環境と経済、安全と創造性――
その全てをバランスよく取り入れた、“進化するものづくり”へと向かっています。
未来の建築も、街づくりも、インフラも。
その根幹にあるのが、鉄骨加工の技術と心意気なのです。
次回もお楽しみに!
皆さんこんにちは!
栄達鋼業、更新担当の中西です。
~鉄と地球と、共に生きる選択~
今回は「鉄骨加工の環境への影響とその対策」についてご紹介します。
建築やインフラに欠かせない鉄骨ですが、その加工過程ではさまざまな環境負荷も発生します。
現場ではどんな工夫や取り組みが行われているのか、一緒に見ていきましょう!
鉄骨加工とは、ビルや工場、橋梁などの骨組みに使われる鉄製の構造材を設計通りにカット・穴あけ・溶接・組み立てする作業のことです。
精密さと強度が求められる仕事であり、大規模な建築物を支える「縁の下の力持ち」として活躍しています。
しかし一方で、加工過程では以下のような環境への影響もあります。
鉄骨の切断や溶接、熱処理には大量の電力やガス燃料が必要です。
これにより、温室効果ガス(CO₂)の排出が避けられず、製造業全体で見ても高いエネルギー依存体質となっています。
特に、
電気炉による加熱
ガス切断(アセチレン・酸素)
プラズマ加工機の使用
などは、環境負荷の代表例とされています。
加工時に発生する**金属粉じんや煙(ヒューム)**は、作業者の健康に悪影響を与えるだけでなく、空気や水を汚染する可能性があります。
溶接時の煙とニオイ
グラインダーによる削り粉
洗浄工程での油分や洗剤の排水
こういった**“見えにくい環境負荷”**にも、現場ではしっかり対策が講じられています。
鉄骨加工の現場では、今や“環境対応”は当たり前の時代。
以下のような取り組みが各地で進んでいます。
インバータ制御による省エネモーター
ガス使用量の少ない切断機
低ヒュームタイプの溶接棒やワイヤーの使用
最新設備を導入することで、エネルギー消費の削減や騒音・振動の抑制が可能になります。
ヒュームコレクターや局所排気装置の設置
工場内の自動換気装置で粉じん拡散を防止
排水はオイルセパレーターや中和装置で処理してから放流
環境基準を上回るレベルでの対策を講じている工場も多く、現場全体が「クリーンファクトリー化」に向けて進化中です。
スクラップ鉄の再利用
鋼材メーカーからの“再生材指定品”の購入
端材や切れ端の再活用による廃棄物削減
鉄はもともとリサイクル性が高い素材。それを活かしながら、廃棄物の発生を最小限に抑える取り組みも進められています。
一昔前は“重工業=環境負荷”というイメージが強かったかもしれませんが、
今の鉄骨加工は、“地球と共生するものづくり”へと変わりつつあります。
工場や作業者、地域社会、そして未来の地球のために。
鉄の加工技術は、クリーンでスマートな方向へと進化を続けています。
次回は【第2記事】として、「鉄骨加工の未来」についてご紹介します。AI、ロボット、自動化、そして職人の技術継承まで──
これからの鉄骨業界がどう変わっていくのか、お楽しみに!
皆さんこんにちは!
栄達鋼業、更新担当の中西です。
さて
栄達鋼業のここがミソ~part12~
確認事項
ということで、今回は、鉄骨加工工事における設計から施工までの「事前確認事項10選」を、現場経験をふまえて解説します♪
鉄骨工事は、「建物の骨組み=構造そのもの」をつくる極めて重要な工事。
しかし、その品質と安全、工程のすべては、実は“施工前の確認”によって左右されていると言っても過言ではありません。
鉄骨加工工事とは、設計図に基づき、H形鋼や角鋼管などの鋼材を切断・孔あけ・溶接・組立し、現場で建方できる状態に仕上げる工事です。
加工の段階で1mmのズレがあれば、それは建物全体に“ひずみ・接合不良・耐震性能低下”などの深刻な影響をもたらします。
だからこそ、「事前確認の徹底=品質確保の第一歩」なのです。
柱・梁・ブレースなどの部材位置と寸法は合っているか?
プレートのサイズ、ボルト孔位置、溶接記号が明確か?
アンカーボルト配置や基礎との取り合いに矛盾はないか?
📐 設計図だけで加工するとミスが出やすい。製作図(工作図)の正確さが鍵です。
使用する鋼材(SS400/SN490/SM490など)が設計通りか?
板厚・断面形状・長さの確認
高層・耐震建物の場合、SN材(溶接性に優れた材)が指定されていることも
🧾 材料ミルシート(材質証明書)の整合性確認は、検査や瑕疵責任に関わります。
高力ボルト(F10T/トルシア型)の規格と本数
溶接長さ・脚長・位置(全周/片側)などの溶接設計の明記
溶接部の非破壊検査(超音波探傷 UT、浸透探傷 PT)の範囲確認
🛠️ 現場溶接ではなく工場内溶接を優先する設計にすることが、精度と安全性の面で有利です。
重量部材の搬入順、組立順、建方ローテーションの確認
仮ボルト・建て起こし金物・クレーン計画との連携
狭小地や都市部では、搬入制限や時間制限があるため要注意
🚧 加工が終わっても「運べない・建てられない」では意味がない。工程とのリンクが重要です。
加工後の自主検査/第三者検査/発注者検査の内容とタイミング
材料受入・切断・孔あけ・組立・塗装・出荷の各段階での記録保存
記録媒体(写真/報告書/管理表)の形式確認
📋 全件検査が必要か、抜き取り検査でよいかなど、契約書・仕様書に準じて確認しましょう。
防錆処理は亜鉛めっき・ジンクリッチ塗装などの指定あり?
塗装の塗膜厚・回数・乾燥時間の仕様確認
耐火被覆処理(吹付けロックウール・耐火塗料)との関係
🎨 鉄骨は「むき出し」では使えない。仕上げ材との納まりや塗装工程との連携も設計時に検討すべきです。
最大長さ・重量により特殊車両通行許可が必要か?
夜間搬入やクレーン使用の有無
現場仮置きスペース・吊り上げ順の確認
📦 「加工精度」がいくら良くても、現場に運べなければ工程は破綻します。
仮設材、建て起こし用チェーン、スペーサーの準備
クレーン接続金具、玉掛け位置の明示
鉄骨建方計画(安全帯使用・足場計画との連携)
👷♂️ 「設計が終わったら終わり」ではない。現場の段取りまで設計に落とし込むのがプロの仕事です。
図面変更・追加工・溶接不良時の再加工手順
発注者・設計者・施工者の責任区分と承認フロー
再納品時の工程影響と費用負担の取り決め
📌 リスクを「ゼロ」にするのではなく、起きたときの対処を想定しておくことが重要です。
検査報告書、溶接記録、写真帳、ミルシートの提出期限
国交省や建築基準法に基づく中間検査・完了検査対応書類の整備
電子納品(PDF・CAD・写真)形式への対応有無
📝 デジタル対応も進む中、書類整備力は“施工力の一部”とみなされる時代です。
鉄骨加工工事は、材料→加工→出荷→建方と進む中で、後戻りができない一発勝負の連続です。
だからこそ、「施工が始まる前」にどれだけ準備できているかが、工事全体の成否を分ける最大のポイントになります。
図面と製作内容の整合性
材料の品質と入荷確認
現場との情報共有と建方手順の明確化
そのすべてが、“設計だけでは見えないリスク”を先に潰す力になります。
皆さんこんにちは!
栄達鋼業、更新担当の中西です。
さて
栄達鋼業のここがミソ~part11~
設計
ということで、鉄骨加工工事における設計の役割・工程・注意点・最新動向までを、現場視点と設計者目線の両面から深く掘り下げてご紹介♪
鉄骨構造は、鉄という強靭な素材を用いて、建物の「骨組み=構造躯体」を形成します。
その重要性ゆえに、1ミリのズレが建物全体の精度や安全性を左右する極めて精密な工程が求められます。
そして、この精度を支えているのが「設計」の力。
鉄骨工事における設計は、ただ構造図を描くことではありません。
その役割は多岐にわたり、以下のような要素が含まれます:
構造設計図を基にした製作可能な加工図の作成(製作図・詳細図)
部材の材質・断面形状・溶接仕様・接合方法の選定
建物の形状・用途・荷重条件に応じた強度・剛性の確保
製作・運搬・現場建方の施工性・安全性の配慮
📐 設計段階での判断が、現場作業のスムーズさや建物全体のコスト、精度、耐久性に大きく関わってきます。
建築設計から与えられた建物形状・階数・用途をもとに、構造形式・柱や梁のサイズを決定
地震・風圧・積雪などの荷重条件に基づく強度計算(構造計算)を行う
使用鋼材(SS400、SN490、SM490など)と接合方式(溶接 or 高力ボルト)を設計
📘 この段階では「安全かつ経済的な構造計画」が最重要となります。
柱・梁・ブレースの位置と断面
各部材の接合部ディテール(仕口・プレート・溶接長さなど)
アンカーボルトの位置・ベースプレートの厚み・基礎との取り合い
📏 図面化された内容は、鉄骨ファブリケーターが製作図を作るための基準となります。
構造図を基に、実際に工場で鉄骨を製作するための詳細図面を作成します。
部材図:H鋼・角鋼管・チャンネルなど各部材の長さ・加工寸法
組立図:梁と柱の接合位置、ボルト孔の配置、溶接記号
配置図:現場での鉄骨の組立順序・部品番号・建方手順の基礎
📐 製作図には「0.1mm単位の寸法精度」「溶接方法」「孔明け位置」などが厳密に記載されます。
溶接長不足や配置ミスにより、応力が集中し破断のリスクが高まる
高力ボルト併用部との関係を把握し、合理的な接合ディテール設計が必要
🛠️ 「どの方向からどの力がかかるか」を理解して、設計に落とし込むことが肝心です。
重量バランスのとれたユニット設計
ボルト位置やプレート形状を現場作業者の手順・姿勢で考える
仮ボルト位置・建て起こし金物の干渉有無などを図面で確認
👷♂️ 設計は「描くこと」ではなく、「現場を動かすための準備」です。
曲げ・切断が難しい形状/穴あけが密集したパターンの回避
既製品鋼材サイズに合わせた最適寸法
現場溶接より工場溶接で完了できる設計が高品質
📦 設計段階で製作工場の声を取り入れると、加工コスト削減と精度向上が同時に実現します。
高さ10m超の鉄骨柱は熱による伸縮(1mm~数mm)を想定
制振構造・耐震構造ではブレース配置や減衰装置設置の余裕寸法を設計に反映
📐「動かない構造」ではなく、「適切に動いて壊れない構造」を設計することが求められます。
スラブ・外壁・設備配管との干渉チェック
ファイヤーストップ/防火区画の納まり確認
サッシ開口や階段・エレベーターピットとの鉄骨接合納まり
📋 鉄骨設計は建築全体の「調整役」でもあるという自覚が必要です。
3Dモデル上で部材の接合・干渉チェックが可能
製作図・積算・工程管理まで連携したトータル設計が主流に
現場とのデータ共有により、設計変更のスピードが劇的向上
💡 「図面」から「データモデル」へ。設計者と施工者の垣根を越える時代です。
軽量化設計による資源削減
鉄のリサイクル特性を活かした脱炭素建築への対応
施工廃材削減を前提とした設計
🌱 構造設計も“環境配慮の時代”に突入しています。
鉄骨加工工事における設計は、
「建物が倒れないように設計する」だけではなく、
「工場が作りやすく、現場が組み立てやすく、安全に運用できるように設計する」という、極めて多面的な業務です。
数字の裏にある“人”の作業を考える
ディテールの先にある“構造全体”を見据える
設計図が、現場と建物の“言葉”になる
それが、私たちが大切にしている「鉄骨設計の本質」です。
皆さんこんにちは!
栄達鋼業、更新担当の中西です。
さて
栄達鋼業のここがミソ~part10~
耐久性
ということで、鉄骨の耐久性を高めるための加工技術、耐久性に影響を与える要因、長寿命化のための対策 について詳しく解説します♪
鉄骨は、建築・土木構造物の骨組みとして使用される重要な材料 であり、耐久性が求められます。適切な鉄骨加工やメンテナンスを施すことで、数十年、場合によっては100年以上使用できる建築物を実現することが可能 です。しかし、環境要因や経年劣化による錆や変形 などのリスクもあり、適切な対策が必要となります。
鉄骨の耐久性とは、外部環境や荷重による影響を受けても、長期間にわたり強度を維持し、建物の安全性を確保する性能 を指します。
✅ 適切な防錆処理を施せば、50年以上の耐用年数を確保できる
✅ 高温・低温・湿度・化学物質などの影響を考慮した設計が重要
✅ 適切な施工と定期的なメンテナンスを行うことで、耐久性を向上できる
📌 耐久性の高い鉄骨構造は、建物の安全性と資産価値を向上させる!
鉄骨の最大の敵は錆(腐食) です。錆が進行すると鉄骨の強度が低下し、建物の耐久性に悪影響を及ぼします。
✅ 原因
・ 酸素と水分の接触による酸化反応(赤錆)
・ 塩害(海沿い地域)による腐食の進行
・ 化学薬品・酸性雨などの影響
✅ 対策
・ 亜鉛メッキや防錆塗装を施し、錆の発生を抑制
・ 定期的な点検と塗り替えによる保護
・ 湿気の多い環境では換気を確保し、結露を防ぐ
📌 鉄骨の錆対策は、建物の寿命を延ばす最も重要なポイント!
鉄骨は、建物の重量・風圧・地震の揺れなどの荷重や応力を受け続ける ため、適切な設計と加工が必要です。
✅ 影響を受ける要因
・ 長期間の荷重で疲労破壊が発生することがある
・ 繰り返しの荷重(地震・風)による応力集中
・ 接合部の溶接強度が不十分だと、破断のリスクが高まる
✅ 対策
・ 鉄骨のサイズや形状を適切に設計し、過剰な負荷がかからないようにする
・ 応力集中が発生しないよう、溶接部の形状や補強方法を工夫する
・ 耐震補強を施し、地震時の荷重を分散させる
📌 荷重計算と適切な補強が、鉄骨の耐久性を大幅に向上させる!
鉄骨は強度が高いものの、高温環境にさらされると強度が低下 する特徴があります。
✅ 火災時の影響
・ 550℃以上で降伏強度(耐荷重性能)が半減
・ 600~700℃になると、鉄骨が変形し、構造の崩壊につながる
✅ 耐火対策
・ 耐火被覆(耐火塗料・モルタル・耐火ボード)を施す
・ スプリンクラーを設置し、初期消火を徹底
📌 鉄骨の耐火処理は、高温環境での耐久性向上に不可欠!
✅ 亜鉛メッキ(溶融亜鉛めっき) → 錆びにくく、長期間の耐久性を確保
✅ エポキシ塗装 → 耐候性が高く、屋外環境でも錆を防ぐ
✅ フッ素塗装 → 高耐久で、メンテナンス頻度を減らせる
📌 鉄骨を長持ちさせるためには、防錆処理の選択が重要!
✅ ロボット溶接 → 均一な仕上がりで、強度のバラつきを抑える
✅ TIG溶接 → 高品質な仕上がりが求められる部分に適用
✅ 半自動溶接(MIG/MAG溶接) → 鉄骨構造の主要な溶接方法
📌 溶接の品質が鉄骨の耐久性を左右する!適切な技術選定が重要!
✅ ブレース(筋交い)の設置 → 水平方向の揺れを軽減
✅ 制震ダンパーの導入 → エネルギー吸収機構で耐震性を向上
✅ 鉄骨の接合部補強 → 地震時の破損リスクを低減
📌 耐震対策を施すことで、鉄骨構造の耐久性と安全性が向上!
長期間使用するためには、定期的な点検・メンテナンスが不可欠です。
✅ 1年ごとの点検 → 錆や塗装の剥がれ、変形がないか確認
✅ 5年ごとの補修 → 塗装の塗り直しや接合部の補強
✅ 大規模改修(20~30年) → 耐震補強や鉄骨の交換
📌 適切なメンテナンスを施せば、鉄骨の耐用年数を50年以上に延ばすことが可能!
✅ 鉄骨の耐久性には「錆」「荷重」「高温」の影響が大きい
✅ 防錆処理(メッキ・塗装)で、腐食を防ぎ長寿命化を図る
✅ 適切な溶接・耐震補強を施し、耐久性を向上させる
✅ 定期的な点検・メンテナンスを行い、安全な建築物を維持
🏗 適切な鉄骨加工と管理で、耐久性の高い建築・構造物を実現しよう!
皆さんこんにちは!
栄達鋼業、更新担当の中西です。
さて
栄達鋼業のここがミソ~part9~
加工の種類と特徴
ということで、鉄骨加工の種類と特徴、各工程の役割、最新の加工技術や品質管理のポイント について詳しく解説します♪
鉄骨加工は、建築物や橋梁、工場設備などの鉄骨構造を支える重要な工程 です。建築や土木工事に使用される鉄骨は、設計に合わせて切断・穴あけ・溶接・組み立てなどの加工を施し、強度・耐久性・施工性を確保することが求められます。
鉄骨加工は、大きく分けて以下の工程で構成されます。
✅ 切断加工 → 鉄骨を必要な寸法に切り出す
✅ 穴あけ加工 → ボルト接合などのための穴を開ける
✅ 開先加工 → 溶接をしやすくするために端部を加工する
✅ 溶接加工 → 鉄骨を接合し、一体化させる
✅ 曲げ加工 → 橋梁やデザイン建築などに使用される曲線形状を作る
✅ 組み立て・仮組み → 部品を組み合わせ、精度を確認する
📌 それぞれの工程で高い精度が求められ、建築物の耐久性・安全性を確保するために不可欠!
鉄骨を設計図に基づき、正確な寸法に切断する工程です。主に以下の方法が使用されます。
✅ ガス切断(酸素切断)
・ 厚板の切断に適している(25mm以上の厚みの鋼板)
・ 酸素と燃料ガスを使用し、高温で鉄を溶かして切断
・ 熱影響による変形や酸化が発生しやすい
✅ プラズマ切断
・ 高速で高精度な切断が可能
・ ステンレスやアルミなどの非鉄金属にも対応
・ ガス切断に比べて熱影響が少なく、歪みが少ない
✅ レーザー切断
・ 高精度な切断が可能で、薄板の加工に最適
・ 切断面が滑らかで、追加の仕上げ加工が不要な場合が多い
・ 厚板の切断には向かない
📌 鉄骨の厚みや用途に応じて、最適な切断方法を選ぶことが重要!
鉄骨同士を接合するために、ボルトやリベットのための穴を開ける工程です。
✅ ボール盤加工
・ 比較的簡単な穴あけに使用
・ 単純な小径の穴に適している
✅ NC(数値制御)ドリルマシン加工
・ 高精度な位置決めが可能で、多数の穴あけを正確に行える
・ ボルト接合を多用する建築・橋梁で使用される
✅ パンチング加工
・ 高速で穴あけができ、大量生産向け
・ せん断力を利用するため、熱影響が少ない
📌 ボルト接合を多用する鉄骨構造では、穴あけの精度が強度に直結する!
溶接の際に、接合部分の端部を適切な形状に加工する工程。
✅ V開先加工 → 一般的な開先加工で、溶接がしやすい形状にする
✅ U開先加工 → 溶接金属の使用量を減らし、歪みを抑えるための加工
✅ K開先加工 → 厚板の溶接で、溶接強度を向上させる
📌 開先加工を適切に行うことで、溶接部の強度を向上させることができる!
鉄骨を接合し、一体化させるための工程。溶接方法によって、強度や仕上がりが異なります。
✅ アーク溶接(手溶接)
・ 小規模な加工や現場作業で使用
・ 熟練技術が求められる
✅ 半自動溶接(MIG・MAG溶接)
・ 安定した品質で、作業効率が高い
・ 建築鉄骨の製造工場で多く使用される
✅ TIG溶接(アルゴン溶接)
・ 高品質な仕上がりが可能(ステンレスやアルミに適用)
・ コストが高いため、高精度が求められる部品に使用
✅ ロボット溶接
・ 自動化による高品質な溶接が可能
・ 大量生産向けで、均一な仕上がりを確保できる
📌 溶接の種類を適切に選び、品質とコストを最適化することが重要!
鉄骨を曲げることで、デザイン性のある建築や機能的な構造を実現。
✅ ローラー曲げ
・ 大型の鉄骨を滑らかに曲げる加工
・ 橋梁やドーム型建築で使用
✅ プレス曲げ
・ 強い圧力をかけて正確な曲げ角度を形成
・ 手すりや鉄骨フレームなどに利用
✅ 誘導加熱曲げ
・ 高温で加熱しながら曲げる方法で、厚板の加工に適している
・ 大型構造物の製造に使用される
📌 曲げ加工は、建築デザインや構造的な機能性を向上させる重要な技術!
✅ 切断加工は、鉄骨の厚みや用途に応じて、ガス・プラズマ・レーザーを使い分ける
✅ 穴あけ加工は、ボルト接合の精度を高めるためにNCマシンが主流
✅ 開先加工を適切に行うことで、溶接の強度と品質を向上できる
✅ 溶接加工では、用途に応じて手溶接・半自動・ロボット溶接を使い分ける
✅ 曲げ加工は、橋梁やデザイン建築など特殊な構造で活躍する技術
🏗 鉄骨加工の適切な選択と高精度な技術で、安全・耐久性の高い建築を実現しよう!
皆さんこんにちは!
栄達鋼業、更新担当の中西です。
さて
栄達鋼業のここがミソ~part8~
鉄則
ということで、鉄骨加工を成功させるための「6つの鉄則」について詳しく解説します。
鉄骨加工は、建築・橋梁・工場・プラント・造船など、幅広い分野で活用される構造物の基盤となる技術です。鉄骨の品質や精度が低いと、建築物の強度不足や耐震性の低下、施工不良につながり、大きな事故を引き起こす可能性があります。
そのため、鉄骨加工には「設計」「切断」「溶接」「組立」「品質管理」「安全管理」といった各工程で守るべき「鉄則」が存在します。
✅ CAD(Computer-Aided Design)による詳細設計
✅ BIM(Building Information Modeling)の活用
✅ 建築基準法・JIS規格に基づく材料選定
✅ 鉄骨の品質基準を遵守
✅ 切断方法の特徴と選び方
✅ 切断後のバリ取り・グラインダー仕上げ
✅ 精密測定を実施し、誤差を最小限に抑える
✅ 溶接方法の選択基準
✅ 溶接欠陥(ブローホール・クラック・スラグ巻込み)を防ぐ
✅ JIS Z 3020に基づく溶接検査を実施
✅ 組立時の基準を厳守
✅ 高力ボルトの適正な締付け
✅ 現場との誤差調整を考慮
✅ 完成後の検査を徹底し、不良品を出さない
✅ 作業者の安全管理を徹底
✅ CAD・BIMを活用し、ミリ単位の誤差を許さない設計を行う。
✅ 切断精度を向上させ、バリ取りや仕上げを徹底する。
✅ 溶接品質を確保し、欠陥のない接合を実施する。
✅ 組立精度を向上させ、高耐久な構造を実現する。
✅ 品質管理と安全対策を徹底し、作業者と建物の安全を守る。
これらの鉄則を守ることで、長寿命かつ高強度な鉄骨構造を実現し、安全で信頼性の高い建築を支えることができます。
皆さんこんにちは!
栄達鋼業、更新担当の中西です。
さて
栄達鋼業のここがミソ~part7~
歴史
ということで、鉄骨加工の歴史を古代から現代までの技術革新とともに振り返り、その背景や発展の要因を深く掘り下げます♪
鉄骨加工は、建築・土木・造船・機械工業など、あらゆる産業の基盤となる技術です。鉄骨を適切な形状に加工し、建築物や構造物の骨組みを作ることで、安全性・耐久性・デザイン性を確保する役割を担っています。
鉄は地球上に豊富に存在する元素ですが、天然の状態では不純物が多く、加工には高度な技術が必要でした。そのため、人類が鉄を本格的に利用し始めたのは比較的遅く、紀元前3000年頃のメソポタミア文明において鉄器が登場したのが最古の記録とされています。
✅ 初期の鉄加工技術
この時代の鉄は主に武器や農具として使用されていましたが、やがて建築や構造物に応用されるようになりました。
✅ 中世ヨーロッパでは「鍛冶職人」が鉄加工技術を発展
✅ 18世紀の「コークス製鉄法」の登場(産業革命前夜)
この時代には、鉄はまだ脆く、建築の主要素材としては石材や木材が主流でしたが、産業革命を迎えることで大きく変わっていきます。
✅ 蒸気機関の発展と鉄道・造船技術の向上(18世紀後半)
✅ 鉄骨構造建築の誕生(19世紀中盤)
✅ 鋼鉄の開発と強度向上(19世紀後半)
✅ 日本初の鉄骨建築「鹿鳴館」(1883年)
✅ 造船業・鉄道業の発展に伴う鉄骨加工の需要増
✅ 戦後の復興期に鉄骨造ビルの建設が急増
✅ 溶接技術の発展と鉄骨加工の高度化
✅ CNC加工機(コンピューター制御機械)の導入
✅ 環境対応型の鉄骨加工技術
✅ 高層建築・耐震構造の発展
✅ 鉄骨加工の歴史は、古代文明の鍛冶技術から始まり、産業革命で大きく飛躍。
✅ 近代建築の発展とともに、高層ビル・橋梁・鉄道などに鉄骨が不可欠に。
✅ 現在はデジタル技術と環境対策が進み、より高精度・高効率な鉄骨加工が可能に。
✅ 今後はAI・ロボット技術を活用し、さらなる自動化・省力化が進むと予測。
鉄骨加工は、これからも建築・産業を支える重要な技術として進化し続けるでしょう。